日本酒の知識はないけれど、「自分で楽しみたい」「大切な人に贈りたい」との理由でおすすめの銘柄を知りたいとの声をよく耳にします。
旨味があって料理に合わせやすい日本酒は、家呑みだけでなくプレゼントとしても喜ばれやすいお酒です。
しかし銘柄の種類が多すぎて選び方がわからず、初心者にはハードルが高いと思われがちな面も。
銘柄選びにはコツがあり、ポイントを知れば初心者でも簡単に日本酒を楽しめます。
今回の記事では、初心者でも飲みやすいと評判のおすすめ銘柄と、日本酒選びのコツを紹介。
飲みやすさ以外にも、コスパや知名度の高い銘柄を厳選しました。
日本酒の特徴を知り、自分にとってお気に入りの銘柄を見つけましょう。
本サイトが独自に調査した日本酒のおすすめ銘柄は、以下の12製品です。
飲みやすい日本酒のおすすめ銘柄12選
飲みやすい日本酒のおすすめ銘柄は、以下の12製品です。
公式サイト | 価格 | 特定名称など | 味の傾向 |
---|---|---|---|
醸し人九平次 EAU DU DESIR![]() |
720ml:2,365円 1.8L:4,730円 |
純米大吟醸 | 辛口 |
一ノ蔵 発泡清酒 すず音![]() |
300ml:924円 | 発泡清酒 | 甘口 |
雪の茅舎 純米吟醸![]() |
180ml:495円 300ml:858円 720ml:1,815円 1.8L:3,300円 |
純米吟醸 | やや辛口 |
純米大吟醸 ドメーヌ貴![]() |
720ml:2,200円 | 純米大吟醸 | やや辛口 |
十四代 本丸 秘伝玉返し![]() |
1.8L:- | 特別本醸造 | 芳醇旨口 |
東洋美人 壱番纏 純米大吟醸![]() |
720ml:3,850円 | 純米大吟醸 | やや甘口 |
伯楽星 純米吟醸![]() |
720ml:1,650円 1.8L:2,997円 |
純米吟醸 | やや辛口 |
福寿 純米吟醸![]() |
720ml:1,855円 1.8L:3,711円 |
純米吟醸 | やや甘口 |
山田錦大吟醸 匠![]() |
300ml:529円 720ml:1,128円 1.8L:2,638円 |
大吟醸 | やや辛口 |
賀茂鶴 白壁の郷![]() |
720ml:1,023円 | 普通酒 | 農醇甘口 |
月桂冠にごり酒![]() |
210ml:261円 300ml:428円 720ml:1,007円 |
にごり酒 | 農醇甘口 |
菊水の淡麗甘口![]() |
300ml:447円 720ml:1,060円 1.8L:2,175円 |
本醸造 | 淡麗甘口 |
※価格はすべて税込み
今回の調査では、以下の条件に該当する銘柄をチョイスしました。
- 飲みやすい味わい
- コスパ
- 知名度
日本酒は原料や製法によって、様々な風味や味わいを楽しめるお酒です。
普段から日本酒に慣れていない人は、飲みやすい銘柄から試しましょう。
例えばフルーティーな香りのお酒やスパークリング系は、日本酒独特の風味を感じにくく飲みやすいと言われています。
価格帯も銘柄によって開きがあり、毎日家呑みするならコスパも重要です。
プレゼント用として購入するなら、知名度のあるものが喜ばれます。
今回紹介した中で、上記の条件すべてを満たす銘柄は以下の3つです。
- 醸し人九平次 EAU DU DESIR
- 伯楽星 純米吟醸
- 福寿 純米吟醸
上記3銘柄はフルーティーな香りが特徴で、食事にも合わせやすく初心者におすすめです。
さらに720mlが1,000~2,000円台前半で販売されており、手の出しやすい価格帯。
コンクールの受賞歴や国際行事で振舞われた経歴から、国内外での認知度も高いです。
ただし日本酒は奥が深く、上記の銘柄が必ずしも自分好みであるとは言い切れません。
おすすめの銘柄からお気に入りの1本を見つけて、カジュアルに日本酒を楽しみましょう。
メロンの香りがする醸し人九平次 EAU DU DESIR
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 720ml:2,365円 1.8L:4,730円 |
特定名称など(分類) | 純米大吟醸 |
味の傾向 | 辛口 |
アルコール度数 | 16度 |
日本酒度 | – |
精米歩合 | 50% |
米の種類 | 山田錦、雄町 |
※価格はすべて税込み
メロンや桃の香りがする醸し人九平次 EAU DU DESIRは、フルーティーで飲みやすいのが特徴です。
口に含むと酸味と甘さのバランスが絶妙で、柑橘系の苦みも感じる奥深い味わい。
醸し人九平次は愛知県の名酒として知られており、パリの3つ星レストランでも提供されている実力派です。
製造元の萬乗醸造(ばんじょうじょうぞう)は、山田錦の栽培やワイン醸造など常識を覆す酒造りが特徴。
量より質の酒造りにこだわった15代目当主が、新ブランドである「醸し人九平次」を立ち上げました。
白ワインに似た飲み口と味わいが特徴の醸し人九平次は、世界にも受け入れられている銘柄です。
飲みやすさや知名度だけでなく、コスパが高いのも醸し人九平次をおすすめする理由の1つ。
720mlが2,000円台で購入でき、手土産やホームパーティーに持っていきやすい価格帯となっています。
万人受けする味なので、飲みやすさを重視するときやちょっとしたプレゼントを探しているなら、醸し人九平次EAU DU DESIRがおすすめです。
一ノ蔵 発泡清酒 すず音は甘口のスパークリング日本酒
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 300ml:924円 |
特定名称など(分類) | 発泡清酒 |
味の傾向 | 甘口 |
アルコール度数 | 5度 |
日本酒度 | -90.0~-70.0 |
精米歩合 | 65% |
米の種類 | – |
※価格はすべて税込み
一ノ蔵の発泡清酒 すず音は、シャンパンと同じ瓶内発酵で造られたスパークリング清酒です。
瓶内発酵は火入れせず酒を瓶に詰め、瓶内でさらに発酵を進める製造方法で、繊細な泡と軽やかな仕上がりが特徴。
フルーティーな甘酸っぱさが特徴で、炭酸ガスが後味をスッキリさせます。
料理と合わせるなら、カプレーゼやブルスケッタなど女性が好む料理と相性抜群です。
アルコール度数は5度と低く、日本酒に慣れていない人も軽めに飲めます。
細長いシャンパングラスに注いで乾杯すると見た目でも楽しめ、食後のデザート酒としてゆっくり飲んでもおしゃれです。
「初めての日本酒なので飲みやすい銘柄がいい」「普段あまり飲まないのでアルコール度数が控えめの日本酒を楽しみたい」といった人にもぴったり。
炭酸でカクテルの割り物に使える万能さも、すず音のおすすめポイントです。
サイズは300mlと飲み切るのにはちょうどよく、価格も1,000円未満とお手頃で無理なく購入できます。
グラスと一緒に冷蔵庫でよく冷やして、サッパリと味わいましょう。
スッキリ飲める定番といえば雪の茅舎 純米吟醸
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 180ml:495円 300ml:858円 720ml:1,815円 1.8L:3,300円 |
特定名称など(分類) | 純米吟醸 |
味の傾向 | やや辛口 |
アルコール度数 | 16度 |
日本酒度 | +1.5~+2.0 |
精米歩合 | 55% |
米の種類 | 山田錦、あきた酒こまち |
※価格はすべて税込み
料理と合わせてスッキリ飲みたいなら、ほのかに甘いリンゴの香りがする雪の茅舎 純米吟醸がおすすめです。
名酒である雪の茅舎(ゆきのぼうしゃ)シリーズの中で、純米吟醸は定番スタンダードな製法です。
純米吟醸には醸造アルコールが添加されておらず、以下の原料を低温でゆっくり発酵させて製造します。
- 精米歩合60%以下の米
- 米麹
- 水
味わいは清涼感があって、雑味の少なさが特徴です。
きれいな味わいは甘口好きにはもちろん、辛口好きにも評価されています。
香りは控えめで幅広い料理にも合わせやすく、万人受けする日本酒です。
秋田県で醸造される雪の茅舎は、日本では数少ないオーガニック認定を受けた酒蔵で造られています。
酵母の自家栽培をはじめ、以下を行わないこだわりの製法で、独特の香りを生み出しています。
- かき混ぜ
- ろ過
- 加水
180ml~1.8Lまで豊富なサイズ展開で、酒屋でも入手しやすいのがメリットです。
軽く冷やして飲んでも美味しく、常温やぬる燗でも楽しめるので、家呑みにも適しています。
食事とともに日本酒を楽しみたい人やこだわりの製法で作られた日本酒を試したい人は、雪の茅舎 純米吟醸を選びましょう。
純米大吟醸 ドメーヌ貴は自社で栽培した山田錦を100%使用
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 720ml:2,200円 |
特定名称など(分類) | 純米大吟醸 |
味の傾向 | やや辛口 |
アルコール度数 | 16.5度 |
日本酒度 | – |
精米歩合 | 50% |
米の種類 | 山田錦 |
※価格はすべて税込み
山口県宇部市で自社栽培した山田錦を100%使用したドメーヌ貴は、シルキーな味わいが特徴です。
ドメーヌ貴に使用されているお米は、永山本家酒造場から5km圏内の田んぼで、スタッフの手によって栽培されています。
精米歩合も50%と磨き抜かれており、日本酒造りへのこだわりが感じられる銘柄です。
精米歩合50%は玄米の表層部が50%削られた状態を言い、一般的には精米歩合75%以下の米が使われています。
米の表層部に含まれるたんぱく質や脂肪は清酒の味や香りを落とすため、精米度合いが高いとほど味や香りが良くなる傾向です。
精米歩合50%のドメーヌ貴は特にこだわりを持って製造され、口当たりがソフトな辛口に仕上がっています。
ドメーヌ貴はアジやサバなどの青魚と相性抜群です。
お刺身はもちろん、焼き魚や煮付けなどの調理された魚ともよく合います。
ドメーヌとはブドウの栽培から製造、瓶詰めまでを一貫して行う生産者を指す、ワインに使われる言葉。
日本酒のドメーヌが1本2,200円で飲めるのはコスパ良好です。
こだわりの自社栽培の米で作られた日本酒や、魚料理に合うキレのいい日本酒を探しているなら、コスパの高いドメーヌ貴を選びましょう。
幻の日本酒といえば十四代 本丸 秘伝玉返し
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 1.8L:- |
特定名称など(分類) | 特別本醸造 |
味の傾向 | 芳醇旨口 |
アルコール度数 | 15度 |
日本酒度 | +2 |
精米歩合 | 55% |
米の種類 | 五百万石 |
※価格はすべて税込み
十四代は幻の日本酒と呼ばれる銘柄で、知名度を押し上げたのは、本醸造の本丸 秘伝玉返しです。
高木酒造が販売する十四代は一般客向けの販売を行っておらず、入手困難な日本酒。
製造本数が少ないため、限られた特約店で限られた本数のみが取り扱われています。
本丸 秘伝玉返しは元々、誰もが購入しやすいカジュアルな価格帯の日本酒をコンセプトに作られました。
カジュアルな価格帯を目指したため、コスパが高い本醸造にも関わらず販売当初は一升瓶が税抜き2,000円。
低価格とは思えないうまさで人気となり、十四代ブームの火付け役となりました。
人気が高まるにつれ徐々に希少価値が上がり、ネットでは定価を上回る高値で取引されているのが現状です。
十四代 本丸 秘伝玉返しは上品な香りで華があり、味は芳醇な旨味と甘みが特徴。
1本数万円以上で手が届きにくい価格ではあるものの、プレゼントすれば必ず喜ばれる日本酒です。
幻の日本酒を試してみたい人は、十四代 本丸 秘伝玉返しの入手を目指しましょう。
東洋美人 壱番纏 純米大吟醸はフルーティーでプレゼントにもおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 720ml:3,850円 |
特定名称など(分類) | 純米大吟醸 |
味の傾向 | やや甘口 |
アルコール度数 | 16度 |
日本酒度 | – |
精米歩合 | 40% |
米の種類 | 山田錦 |
※価格はすべて税込み
東洋美人 壱番纏 純米大吟醸は、メロンやリンゴを思わせるフルーティーで華やかな香りが特徴です。
味わいは濃厚な甘みとほのかな酸味があり、女性にも好まれやすいテイスト。
口当たりがよくキレも抜群で、5~15℃程度に冷やして飲むのがおすすめです。
フルーティーな香りや口当たりを重視して日本酒を選びたい人にもぴったり。
ペアリングは特に魚料理と相性がよく、お寿司やカルパッチョと合わせればワインのように楽しめます。
東洋美人 壱番纏(いちばんまとい)は、2016年の日露首脳会談の夕食酒に選ばれており、国際的な知名度も高い日本酒です。
壱番纏は「一番の晴れ着」の意味を持ち、シリーズの中でも特別な存在。
化粧箱に入れて販売されており、父の日のプレゼントやお祝い事の席に重宝します。
価格も3,000円台のため、気負わずに贈れる日本酒を探しているなら候補に入れましょう。
伯楽星 純米吟醸は料理のうまさを引き立てる
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 720ml:1,650円 1.8L:2,997円 |
特定名称など(分類) | 純米吟醸 |
味の傾向 | やや辛口 |
アルコール度数 | 15% |
日本酒度 | +4 |
精米歩合 | 55% |
米の種類 | – |
※価格はすべて税込み
究極の食中酒として作られた伯楽星(はくらせい)純米吟醸は、和食の味を引き立てる日本酒です。
魚料理全般と相性がよく、以下の繊細な食材の魅力も引き出します。
- 豆腐
- 野菜
- 白子
ほのかに洋ナシやパッションフルーツの香りがあり、軽い口当たりでキレのある味わいが特徴です。
伯楽星純米吟醸はコンクールでの受賞歴も多く、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2025のメイン部門では最高金賞を受賞しました。
料理がメインの席で日本酒を飲みたいなら、伯楽星の純米吟醸がぴったりです。
720mlが1000円台後半なので、家呑みにも適した価格帯と言えます。
伯楽星の純米吟醸を飲む際は、-5~5℃程度にキリッと冷やして、食事とともに味わいましょう。
六甲山の福寿 純米吟醸はやや甘口で食事に合わせやすい
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 720ml:1,855円 1.8L:3,711円 |
特定名称など(分類) | 純米吟醸 |
味の傾向 | やや甘口 |
アルコール度数 | 15度 |
日本酒度 | +2 |
精米歩合 | 60% |
米の種類 | – |
※価格はすべて税込み
兵庫県の神戸酒心館で造られる福寿 純米吟醸は、桜桃のような香りが楽しめるやや甘口の日本酒です。
上品な味わいで食事に合わせやすく、フレッシュな果物と米の旨味が特徴。
生クリームやカッテージチーズなど、クリーミーな食材とのペアリングも推奨されています。
和食だけでなく、洋食やフレンチなど、幅広い料理に合わせられるのがうれしいポイントです。
甘口のお酒で料理を引き立てたいときには、福寿 純米吟醸を取り入れましょう。
神戸酒心館は1751年に創業された老舗で、兵庫県を代表する酒蔵の1つです。
六甲山の麓「御影」にある施設には、お酒と料理を楽しめる料亭や、限定酒を提供する蔵元ショップなどもあり他府県から足を運ぶ人も。
福寿 純米吟醸はノーベル賞公式行事で提供された経歴もあり、おいしさが国内外で高く評価されています。
甘口のお酒が飲んでみたい人や、日本酒好きな人へのおみやげには、神戸酒心館の福寿純米吟醸を選びましょう。
京都伏見の山田錦大吟醸 匠はコクのある味わい
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 300ml:529円 720ml:1,128円 1.8L:2,638円 |
特定名称など(分類) | 大吟醸 |
味の傾向 | やや辛口 |
アルコール度数 | 15度 |
日本酒度 | +1.0 |
精米歩合 | 50% |
米の種類 | 山田錦 |
※価格はすべて税込み
京都伏見の京姫酒造から生まれた山田錦大吟醸 匠は、穏やかな香りとコクのある味わいが特徴です。
山田錦を100%使用しているやや辛口の大吟醸匠は、冷やしてワイングラスで飲むのがおすすめ。
300mlから一升瓶の1.8Lまでサイズが選べるので、まずは少量を試飲したい人にも適しています。
720mlだと定価1,128円で、大吟醸ならではのコスパの良さも目立ちます。
匠シリーズは京姫を代表する日本酒で、手ごろな価格の大吟醸をはじめ、純米吟醸や純米大吟醸もラインナップ。
名水が豊富に湧き出る京都伏見に立ち寄った際は、ソフトな口当たりの山田錦大吟醸 匠をお土産にしましょう。
広島西条の賀茂鶴 白壁の郷は珍しい濃醇旨口
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 720ml:1,023円 |
特定名称など(分類) | 普通酒 |
味の傾向 | 農醇甘口 |
アルコール度数 | -1.0 |
日本酒度 | 15度以上16度未満 |
精米歩合 | 69%以下 |
米の種類 | – |
※価格はすべて税込み
濃醇甘口として親しまれる白壁の郷は、広島西条にある日本酒メーカー賀茂鶴の銘柄です。
濃醇とは口当たりや味が濃厚でしっかりした様子。
白壁の郷はもち米を加えて仕上げた昔ながらの四段仕込製法で、飲みごたえのある味わいに仕上がっています。
通常の日本酒は三段仕込みで作られていますが、四段目としてもち米を加えるとお酒に芳醇さややわらかさが追加され、甘い味わいに。
以下いずれの飲み方にも適しており、寒い季節はもちろん、キャンプやアウトドアのお供にもおすすめです。
- 常温
- 人肌燗
- 熱燗
引用元:賀茂鶴直営オンラインストア
大手酒造メーカーの賀茂鶴からは様々な日本酒が販売されているものの、農醇甘口は数が少ないと言われています。
秋から冬にかけて日本酒を楽しみたい人や、甘口好きの人は、白壁の郷を候補に入れましょう。
月桂冠にごり酒はやさしい甘さでライトな味わい
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 210ml:261円 300ml:428円 720ml:1,007円 |
特定名称など(分類) | にごり酒 |
味の傾向 | 農醇甘口 |
アルコール度数 | 10度以上11度未満 |
日本酒度 | -28 |
精米歩合 | 70% |
米の種類 | – |
※価格はすべて税込み
月桂冠にごり酒はフルーティーでやさしい甘さがあり、適度な酸味もあるのが特徴です。
アルコール度数は11度未満と低めでライトに飲めるため、日本酒の初心者にもぴったり。
月桂冠のにごり酒は、腸内環境に影響する食物繊維が含まれており、女性からも支持されています。
にごり成分と甘みが料理の辛みを抑えるので、キムチ鍋や担担麺と合わせるのがおすすめです。
月桂冠にごり酒は冷やで飲むのが一般的で、氷を入れてロックで飲むか、炭酸で割ってサイダーにすると飲みやすくなります。
仕上げにレモンやライムの果汁を加えれば、爽やかな味わいとなり、食後の口直しにもなります。
価格は720mlが1,007円と手頃で、人数の多いパーティーでも数本あれば安心です。
女子会で鍋パーティーをするなら、月桂冠にごり酒と柑橘系の果汁を用意しましょう。
菊水の淡麗甘口はロックから燗まで楽しめる
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 300ml:447円 720ml:1,060円 1.8L:2,175円 |
特定名称など(分類) | 本醸造 |
味の傾向 | 淡麗甘口 |
アルコール度数 | 15度 |
日本酒度 | – |
精米歩合 | 70% |
米の種類 | 新潟県産米 |
※価格はすべて税込み
菊水の淡麗甘口はロックから人肌燗まで様々な飲み方ができ、甘みの変化を楽しめるのが特徴です。
夏は冷酒、冬は燗酒といった具合に季節で飲み方を変えられるため、家呑み用の日本酒に適しています。
サイズも300ml~1.8Lまで揃っており、シーンに合わせて選べるため、目的に合わせてチョイスしましょう。
シーン | おすすめのサイズ |
---|---|
1人飲み | 300ml |
夫婦で飲む | 720ml |
大人数のパーティー | 1.8L |
菊水の淡麗甘口は一般的な製法にひと手間加えた4段仕込みで、お米のほのかな甘みを楽しめます。
さらに淡麗でキレもあるため、みりんや砂糖を使った煮物や味の濃い料理を引き立てます。
普段からよくお酒を飲む人や季節を問わず日本酒を楽しみたい人は、菊水の淡麗甘口を選びましょう。
初心者にも簡単な日本酒を選ぶ6つのポイント
初心者が日本酒を選ぶときに注目したいポイントは以下の6つです。
- 日本酒の種類
- 味のタイプ
- 米の種類
- 産地
- 甘口または辛口
- 価格やサイズ
日本酒は原料や製法によって、8つの特定名称に分類されています。
初心者は大吟醸や純米吟醸、本醸造などの名称に馴染みがないため、選ぶときに迷いがちです。
8種類の日本酒をタイプ別に大きく分けると、以下の3つに分類できます。
- 吟醸酒
- 純米酒
- 本醸造酒
吟醸系のお酒は香りが高く、純米系は水と米のみを原料としているのが特徴です。
特定名称によって味の系統も異なるので、好みの日本酒を探すときの目安になります。
日本酒の味わいは、産地やお米の種類、糖分によっても異なります。
初心者でも簡単に見極められるポイントを紹介するので、日本酒を選ぶときに意識して自分に合うお酒を購入しましょう。
日本酒の種類は吟醸・純米・本醸造に分けられる
日本酒の種類は8タイプありますが、大きく分けたときは以下3つのグループになります。
- 吟醸酒
- 純米酒
- 本醸造酒
主に以下2つのポイントによってグループが分類されています。
- 醸造アルコールの有無
- 精米歩合
引用:地酒蔵元会公式サイト
一般的に日本酒は米(米麹)と水だけを原料に作られたものと、醸造アルコールが添加されたものに分かれます。
醸造アルコールとは日本酒の副原料で、日本酒の味わいや香りを調整する目的で加えられる成分です。
吟醸酒や大吟醸酒は醸造アルコールが添加された日本酒で、低温で長時間発酵させるためフルーティーな味が楽しめます。
一方で純米酒は米と水のみで作られているため、米本来の旨味や甘みを感じられるのが特徴です。
さらに日本酒の分類は精米歩合によっても異なります。
精米歩合とは精米して残った白米の割合を示したもので、一般的な日本酒は70%前後です。
米の磨き具合による香りや味わいの違いは以下の通り。
項目 | 50%(精米度合いが高い) | 70%(精米度合いが低い) |
---|---|---|
香り | フルーティーで華やか | 控えめな米本来の香り |
味わい | スッキリした雑味のない味わい | コクがある芳醇な味わい |
精米歩合の割合が高いほど酒造りに必要のない部分が磨かれているため、雑味がないクリアな味わいになります。
反対に精米歩合の割合が低い日本酒は、香りは抑えめで米の旨味を感じやすいです。
上記を踏まえると吟醸酒や大吟醸酒は、精米歩合が高く香り高い日本酒と言えます。
純米酒は米本来の旨味を感じられるものの、醸造アルコールが添加されたお酒に比べてやや高価格帯です。
純米酒に近い風味を持つと言われる本醸造酒は、スタンダードな製法で手頃な価格が特徴。
価格と風味の両方を重視するなら、本醸造酒が狙い目です。
今回紹介した日本酒の中では、新潟の酒蔵・菊水の淡麗甘口が本醸造酒に当たるため、何から飲むか迷っている人は一度試してみましょう。
シーンに合わせて4つの味タイプから選ぶ
日本酒の味タイプは、大きく分けて以下の4通りです。
味のタイプ | 特徴 | おもな分類 |
---|---|---|
薫酒(くんしゅ) | ・果実のようにフルーティー ・冷やで飲むのがおすすめ |
吟醸、大吟醸 |
爽酒(そうしゅ) | ・幅広い系統の料理に合わせやすい ・軽快でスッキリした味わい ・冷やして飲むのがおすすめ ・淡麗と表現される |
本醸造、普通酒(淡麗)、生酒 |
醇酒(じゅんしゅ) | ・米の旨味やコクのある味わい ・常温や燗がおすすめ |
純米酒 |
熟酒(じゅくしゅ) | ・熟成された独特の色 ・香り高く味も濃い ・少量を楽しむ ・高価格 |
長期熟成酒、古酒 |
薫酒(くんしゅ)はフルーティーな香りが特徴で、おもに吟醸や大吟醸が該当します。
やや軽めの味わいで初心者にも飲みやすく、冷やして飲むのがおすすめです。
今回紹介した中で薫酒を試したい人は、以下の銘柄から選びましょう。
種類 | 銘柄 |
---|---|
純米大吟醸 | ・醸し人九平次 EAU DU DESIR ・東洋美人 壱番纏 |
純米吟醸 | ・雪の茅舎 ・伯楽星 ・福寿 |
一方、淡麗と表現される日本酒はキレがあり、料理にも合わせやすいのが特徴。
初心者でもキレのある味わいが好きなら、爽酒に分類される本醸造や淡麗と表記された日本酒を選びましょう。
ただし味覚には個人差があり、上記の分類は明確とは言えないため、あくまでも目安にとどめる必要があります。
味タイプによっておすすめの飲み方も異なるため、季節やシーンに合わせてチョイスしましょう。
銘柄で迷ったら米の種類もチェックする
プレゼント用の日本酒で相手の好みがわからないときは、使用されている米の種類で選びましょう。
日本酒に使われる米は酒米(酒造好適米)と呼ばれ、酒造りのために栽培されています。
食用の米とは異なり、精米しやすいように大きいサイズで作られていて、有名なのは以下の3種類です。
酒造好適米 | おもな地域 |
---|---|
山田錦 | 兵庫県 |
五百万石 | 新潟、富山、福井、石川(北陸地方) |
美山錦 | 長野を含む東日本 |
多くの日本酒の原料として使用される山田錦は、酒米の王様と呼ばれています。
兵庫県の気候は山田錦を育てるのに適しており、全国の山田錦生産量の6割を占めています。
特に三木氏吉川町と加東市東条町は「特A地区」とも呼ばれ、質が高いとして有名です。
北陸地方で多く栽培される五百万石(ごひゃくまんごく)の生産量は山田錦に次ぐ第二位で、キリっとした淡麗な味に仕上がるのが特徴。
生産量第三位の美山錦は、長野を含む東日本が主な産地です。
香りが控えめで、味のクセがないと言われています。
今回紹介した中で、生産量一位の山田錦を100%使用している日本酒は以下の2つです。
- 純米大吟醸 ドメーヌ貴
- 山田錦大吟醸 匠
有名な3酒米で酒米全体の70%を占めているため、銘柄で迷う初心者は上記から選びましょう。
まずは代表的な日本酒の産地から選ぶのもあり
日本酒は、ワインのように代表的な産地から選ぶ方法もおすすめです。
昔から良質な日本酒の蔵元が多く集まっているため、一般的に日本酒の三大名所は以下の3ヶ所と言われています。
エリア | 主な銘柄 |
---|---|
兵庫県の灘 | 沢の鶴・白鶴・菊正宗・日本盛・大関・福寿 |
京都府の伏見 | 月桂冠・黄桜・富翁・宝酒造 |
広島県の西条 | 賀茂鶴・福美人・白牡丹 |
灘のお酒は辛口で、やや酸味の強い味わいが特徴。
ミネラルが豊富な中硬水を利用した灘のお酒はコクとキレがあり、男酒とも称されています。
一方伏見のお酒は酸味が少なく、滑らかな口当たりが特徴。
やや淡麗で、灘のお酒と比較して女酒と呼ばれることもあります。
広島西条のお酒は芳醇できめ細かい傾向にあり、やわらかい口当たりが好みの人におすすめです。
今回紹介した中では、以下の日本酒が三大名所で造られています。
エリア | おすすめの日本酒 |
---|---|
兵庫県の灘 | 福寿 純米吟醸 |
京都府の伏見 | 月桂冠にごり酒 山田錦大吟醸 匠 |
広島県の西条 | 賀茂鶴 白壁の郷 |
産地それぞれに特徴があるのはもちろん、銘柄によっても味わいが異なるため、飲み比べるのも楽しみ方の1つです。
上記のエリアに足を運んだ際は、日本酒をお土産にしましょう。
日本酒度を目安に甘口と辛口を見極める
甘口か辛口かを判断するなら、ラベルに記載されている日本酒度を目安にしましょう。
日本酒度とは水に対する日本酒の比重を表す数値で、糖分が多いお酒ほどマイナスへ傾きます。
マイナスの数値が高いほど甘く、プラスの数値が高いほど淡麗な辛口と判断可能です。
日本酒を飲み慣れていない人は、飲みやすいとされる甘口を選びましょう。
今回紹介した中では、以下が日本酒度マイナスの甘口寄りです。
銘柄 | 日本酒度 |
---|---|
一ノ蔵 発泡清酒 すず音 | -90.0~-70.0 |
賀茂鶴 白壁の郷 | -1.0 |
月桂冠 にごり酒 | -28 |
日本酒度はあくまでも目安のため、実際の味は飲んでみなければわかりません。
例え数値がプラスに傾いていても、トータルの味わいはやや甘口となるケースも。
酒屋で日本酒選びの相談をするときは、日本酒度を話題に挙げてみましょう。
数値だけでなく、全体的な味わいをよく知るプロの見解が参考になります。
プレゼント用は予算や相手の好みを考慮する
プレゼント用の日本酒を選ぶ際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 予算
- サイズ
- 甘口または辛口
日本酒をプレゼントするなら、贈る相手やシチュエーションによって価格を決める必要があります。
シチュエーション | 一般的な相場 |
---|---|
手土産やちょっとした贈り物 | ~2,000円台 |
父の日・母の日・家族の誕生日 | 3,000円台 |
記念日・祝い事(退職祝いや還暦祝い)など特別な日 | 5,000~10,000円台 |
一般的に友人や家族との食事会に手土産として持参するなら、2,000円台の日本酒であれば問題ありません。
父の日や誕生日、年末に帰省するタイミングで用意するなら、3,000円台が無難。
特別な記念日やお祝い事なら、5,000円以上が目安です。
多くの日本酒は、720mlか1.8Lのサイズで販売されています。
初めてプレゼントするなら程よいサイズ感の四合瓶(720ml)がおすすめです。
一升瓶(1.8L)はコスパが高いものの、相手の好みを把握していなければ贈るハードルは高め。
好みに合わなかったとき、相手が消費するのに困る可能性もあります。
お酒が好きな人や、好みをよく知る家族への贈り物なら、一升瓶も視野に入れましょう。
初心者におすすめの日本酒を楽しむ方法
初心者がおすすめの日本酒を楽しむなら、様々な食事と組み合わせて飲んでみましょう。
旨味がある日本酒はどのような料理にも合わせやすく、ペアリングを楽しむ人は多いです。
とはいえ料理以外にも、より日本酒を楽しむためのちょっとしたコツがあります。
日本酒を飲むときは、以下の2つに注目しましょう。
- 日本酒の温度
- 酒器
飲むときの温度や酒器を変えるだけで、味わいまで変化するのが日本酒の面白いところです。
日本酒に飲みにくさを感じる人は、割り物でアレンジすれば、カジュアルに楽しめます。
日本酒を趣味にしたい人はぜひ参考にして、ツウな飲み方を実践しましょう。
飲むときの温度よって味わいが変化する
日本酒は冷やしたり温めたりすると、同じ銘柄でも味わいが変化します。
日本酒の飲み方は、大きく分けて以下の3通りがあります。
飲み方 | 温度 | 向いているお酒 |
---|---|---|
冷や | 常温(20℃前後) | 純米酒、吟醸酒 |
冷酒 | 5~15℃ | 生酒、吟醸酒 |
燗 | 40℃~ | 純米酒、本醸造酒 |
冷やは常温のままいただくポピュラーな飲み方で、日本酒本来の風味を感じたい人向けです。
室温に近い温度で飲むため、夏と冬でも微妙に異なる味わいが楽しめます。
冷酒は冷蔵庫で冷やすかロックで飲む方法があり、温度は5~15℃程度です。
低温だと日本酒独特の風味は薄まり、飲みやすくなります。
反対に温度が高いと香りが立つので、淡麗や吟醸系は15℃を目安にしましょう。
香りだけでなくキレが欲しいなら10℃前後がおすすめです。
燗酒は電子レンジや湯せんで温めて飲む方法で、40℃のぬる燗は日本酒の香りが最も感じられます。
50℃程度なら熱燗となり、味わい深い純米酒や本醸造酒に合う飲み方です。
温度によって味わいや風味が変わるので、それぞれの飲み方に適した銘柄を選びましょう。
家呑みなら酒器にもこだわる
家呑みするときは酒器を使い分けて、日本酒の味わいを最大限楽しみましょう。
酒器にはグラスや徳利、お猪口など様々な形があります。
フルーティーなお酒は、飲み口の広がったワイングラスで飲むとより香りを感じられます。
熱燗を飲むときに小さめのお猪口を使えば温度が冷めにくいです。
味タイプ別に、おすすめの酒器は以下の通りです。
味のタイプ | 特徴 | おすすめの酒器 |
---|---|---|
薫酒 | 香りの高い吟醸や大吟醸 | ラッパ型・つぼみ型のグラス |
爽酒 | 軽い味わいの淡麗(本醸造) | ストレートグラス |
醇酒 | 米の旨味を楽しむ純米 | お椀型、陶器のぐい呑み、小さめのお猪口 |
熟酒 | 独特の色を楽しめる古酒 | ガラス製のタンブラーワイングラス |
フルーティーな吟醸や大吟醸は、飲み口の広いラッパ型のグラスを使えばふわっとした香りを楽しめます。
飲むときにしっかり香りを感じたいなら、反対に飲み口が狭いつぼみ型のグラスがおすすめ。
軽い味わいの淡麗は、シャンパングラスのようなストレートタイプだとスッキリ飲めます。
米の旨味が特徴の純米酒は、厚みのある陶器のぐい飲みで口当たりがまろやかに。
香りと味わいをバランスよく楽しみたい人は、お椀型の酒器を選びましょう。
古酒や長期熟成酒は、ガラス製の酒器で独特の色合いを楽しめます。
片口と呼ばれる、片側に注ぎ口のある酒器も便利です。
引用:沢の鶴オンラインショップ
片口はお酒を注ぐときに使用する酒器で、冷酒をゆっくりと常温に戻しながら飲めるのがメリットです。
日本酒で家呑みするなら、自分好みの酒器を集めて雰囲気も一緒に楽しみましょう。
和らぎ水を飲みながらゆっくり楽しむ
日本酒は和らぎ水を飲みながらゆっくり楽しむのも風情があります。
和らぎ水とは日本酒を飲みながら飲む水で、洋酒で言うチェイサーと同じ役割を果たすため、悪酔いを避けたい人はなるべく飲みましょう。
日本酒はアルコール度数が高いため、飲みやすいからと一気に飲み切ってしまうと深酔いの原因になります。
和らぎ水を合間に飲みながらアルコールを中和させると、深酔いする心配がありません。
飲むスピードも重要で、すぐに飲み切ってしまわず、ちびちび飲むのが程よく酔うためのポイントです。
和らぎ水には口の中をリセットする役割もあります。
次の一口や料理の味を鮮明にするためにも、合間に水を取りましょう。
和らぎ水として使用する水は、飲み水であればどの製品でも問題ありません。
体の冷えを予防するために、なるべく常温の水を選びましょう。
炭酸やお茶で割ると飲みやすくなる
日本酒に飲みにくさを感じるなら、割り物で割ってアレンジしましょう。
一般的に日本酒はストレートで飲むものと思われがちですが、ロックや水割り、お湯割りにしてもOKです。
日本酒ブーム以降は、好きな飲み物で割る方法も広まりつつあります。
初心者におすすめの割り物は、以下の3つです。
- 炭酸
- 乳酸菌飲料
- ストレートティー
炭酸割りは日本酒本来の風味を楽しみつつ、爽やかさがプラスされる飲み方です。
レモンやライムなど柑橘系の果汁を加えると、フルーティーさも引き立ちます。
紅茶や乳酸菌飲料で割ると、日本酒の風味が抑えられて飲みやすいカクテルになります。
日本酒と割り物の比率は1:1を基準として、好みに応じて調整しましょう。
割り物を使うとアルコール度数も下がるので、お酒に弱い人やほろ酔いしたい人も試す価値があります。
日本酒を割って飲むのは、決して邪道ではありません。
季節やシーンに応じて、飲みやすくアレンジしましょう。