コーヒー、緑茶、ウーロン茶、紅茶などに含まれるカフェイン。日常的によく飲むものだけに、知らず知らずのうちに摂取量が多くなってしまうのが心配なところ……。健康意識の高まりとともに、この数年注目されているのがカフェインを取り除いた飲み物「デカフェ」です。
専門店でもコンビニでも、今やデカフェコーヒーは当たり前。そしてついに、日本人の“ソウルドリンク”ともいえる緑茶にもデカフェが登場したのです! 今回は、カフェインと飲み物、そして体の関係や、注目の緑茶デカフェについて掘り下げていきます。
コーヒー、緑茶、ウーロン茶、紅茶などに含まれるカフェイン。日常的によく飲むものだけに、知らず知らずのうちに摂取量が多くなってしまうのが心配なところ……。健康意識の高まりとともに、この数年注目されているのがカフェインを取り除いた飲み物「デカフェ」です。
専門店でもコンビニでも、今やデカフェコーヒーは当たり前。そしてついに、日本人の“ソウルドリンク”ともいえる緑茶にもデカフェが登場したのです! 今回は、カフェインと飲み物、そして体の関係や、注目の緑茶デカフェについて掘り下げていきます。
まずは、ペットボトル飲料(お茶)でカフェインゼロのものと「生茶 デカフェ」を飲み比べてみます。今回飲み比べした商品はコチラ。
いずれもカフェインゼロですが、「生茶 デカフェ」以外は麦茶か緑茶を含まないブレンド茶。比較は下記5つのポイントで比較して評価しています。(当社比)
【コク】……飲んだあとに満足感を得られるのは「コク」のあり・なしに関わります。余韻を長く楽しめる、コクのあるものほど評価が高くなります。
【旨味】……出汁文化の日本人の舌が「おいしい」と感じるものの多くに、この旨味が関係しています。お茶の旨味に寄与する成分といえばテアニンなどのアミノ酸類。ひと口飲んでも、もうひと口飲みたくなる。そんな旨味を感じるものほど高評価。
【食事との相性】……お茶を飲む頻度がいちばん高いのが食事中。ごはんの味を邪魔せず、さらに脂っぽい食事のときは口のなかをスッキリしてくれる。そんなお茶がベストです。
【甘いものとの相性】……お茶が欲しくなるのは食事中だけではありません。和菓子、洋菓子問わず、甘いものを口にしたときにも、ほどよい渋味のあるお茶がベストマッチ。甘いものとの相性が良いものほど高評価です。
順位 | 商品 | コク | 旨味 | 食事との相性 | 甘いものとの相性 |
---|---|---|---|---|---|
![]() |
![]() 生茶 デカフェ |
○ | ◎ | ◎ | ◎ |
![]() |
![]() 十六茶 |
○ | ○ | ◎ | △ |
![]() |
![]() 無印良品 ノンカフェイン グリーンルイボスティー |
△ | △ | ◎ | ◯ |
4 | ![]() お〜いお茶 抹茶入り玄米茶 |
△ | △ | ◎ | ◯ |
5 | ![]() 爽健美茶 |
△ | △ | ◯ | ✕ |
6 | ![]() にっぽん麦茶 |
△ | ✕ | ◎ | ✕ |
7 | ![]() やさしい麦茶 |
△ | ✕ | ◎ | ✕ |
8 | ![]() ミネラルむぎ茶 |
△ | ✕ | ◎ | ✕ |
9 | ![]() 伊右衛門 特茶 |
△ | ✕ | ◯ | ✕ |
10 | ![]() 胡麻麦茶 |
△ | △ | △ | ✕ |
「生茶 デカフェ」はその名の通り、カフェインゼロの緑茶。ペットボトル飲料の緑茶でカフェインゼロは、「生茶 デカフェ」以外にありません。
原材料を見てみると、緑茶(国産)、生茶葉抽出物(国産)、ビタミンC。飲んでみると「ホントにカフェインゼロ!?」と驚くくらい、旨味・コク・苦味のバランスが◎。コップに注ぐと、しっかり緑茶の良い香りが立ち上がってきます。
通常、カフェインを除去するには、茶葉そのものからカフェインを洗い出してしまうため、味わいや香りも失われてしまいます。 しかし、「生茶 デカフェ」は、緑茶の抽出液に天然吸着剤を添加することでカフェインを取り除く新技術「カフェインクリア製法」を採用。味わいや香りをそのままに、カフェインのみを除去することに成功したのだそう。
最大のポイントは、カフェインゼロなのに、これまで好んで飲んでいた緑茶と変わらぬ味を楽しめること。加えて、緑茶はコーヒー同様に飲み過ぎると“お茶酔い”のように胸がムカムカすることがありますが、「生茶 デカフェ」は夏にゴクゴク飲めるほど、飲みくちがまろやかで後味がスッキリ。何杯でもおいしく飲めます。
食事はもちろん、和菓子や洋菓子など、甘いものとの相性も◎。緑茶らしい旨味をしっかり感じながらも、苦味は控えめで子どもでも飲みやすい味。
また、妊娠中や授乳中の女性、仕事の合間に“ちょっといっぷく”したいビジネスマン、緑茶を飲むのが習慣になっているお年寄りなどなど、飲む人を選ばないのも嬉しいところです。
個人的には「カフェインゼロの飲み物はおいしくない」と思っている人に、「カフェインゼロ」であることを伝えずに飲ませたい商品。おそらく何の疑問も持たず、“おいしい緑茶(カフェインゼロだなんてことに気付かない)”だと思って飲んじゃうと思います。
ハトムギ、大麦、ハブ茶、とうもろこし、玄米などをブレンドした「十六茶」は、ほんのり香ばしいのが特徴。穀物が多く配合されているので、甘味を強く感じます。
飲みくちがサラッとしているので、食事との相性も抜群ですが、穀物の甘味が強いせいか甘いものとの相性は好き嫌いが別れるところ。
南アフリカに伝わるカフェインゼロのハーブティー「ルイボスティー」。カフェインゼロブームの高まりとともに、女性を中心に人気です。
ルイボスティーには、緑茶のようなコクや旨味はありませんが、さほどクセがないのでハーブティーのなかでは飲みやすい味。緑茶を飲み慣れた日本人には、かなりあっさり味に感じるかもしれません。
クセがないので、食事との相性は◎。ハーブティーなので、洋菓子との相性も良いですが、和菓子だと少し苦味が欲しくなります。
ちなみに、商品名に“グリーン”とありますが、これは「グリーンティー(緑茶)」の意味ではなく、非発酵で抗酸化成分を豊富に含む「グリーンルイボスティー」のこと。緑茶はブレンドされていません。
10商品を飲み比べてみると、「生茶 デカフェ」以外は麦茶や玄米、ハブ茶、ハトムギ茶などがベースで、総じてあっさりな印象。
どれもゴクゴク飲めるので、水分補給や食事には合いますが、やはりコクや旨味がないぶん、1日に何回も飲んでいると少々あきてしまうかも……。
さまざまなお茶を飲み比べた結果、目覚めの一杯から食事中、食後、そしておやつの時間や、リラックス&リフレッシュしたいときまで、いかに緑茶がオールマイティーに活躍してくれるかを思い知らされました。
ここで気になるのは、はたしてカフェインゼロの「生茶 デカフェ」は、カフェインを含む緑茶とどう味が違うのか?
ということで、「生茶 デカフェ」と“急須でいれたようなにごりの旨み”が特徴の「綾鷹」を飲み比べてみることに……。
「綾鷹」の原材料は緑茶(国産)とビタミンC。カフェイン量は商品に表記されていませんが、webサイトには「一般的なお茶に含まれるカフェイン量 100mlあたり約20mg」との記載が。
香りは「綾鷹」も「生茶 デカフェ」も大きな違いはなく、どちらもしっかり緑茶のよい香りがします。お茶の色も、おいしそうな緑茶色。
味は、「綾鷹」のほうが苦味が強く、後味に渋味も残ります。どちらかというとどっしりと“重たい”味なので、ゴクゴクは飲めません。カフェインが苦手な人は、1本でちょっと胸がムカムカしてしまうかも……。
ただ、本当に「綾鷹」も「生茶 デカフェ」も同じようにしっかり香りや旨味を感じます。
コップに注いで(パッケージが見えないように)飲み比べても、言われなければ「生茶 デカフェ」がカフェインゼロだとは気付かないはず!
個人的には夏場に凍らせて持ち歩きたい「生茶 デカフェ」。冷たい緑茶は気分もスッキリ、シャッキリさせてくれるので、この夏は「生茶 デカフェ」が手放せなくなりそうです。
コーヒー好きなら一度は目にしたことがある「デカフェ」の文字。最近はコンビニでもデカフェのメニューが出てきました。
「デカフェ」も「カフェインゼロ」もどちらもカフェインを含まない飲み物を示していますが、「デカフェ」は、もともとカフェインを含む飲み物や食べ物からカフェインを取り除き、カフェインゼロにしたものを指します。
コーヒー、緑茶、紅茶……etc. 私たちが普段よく口にしている飲み物には、どのくらいのカフェインが含まれているのでしょう?
飲料の種類 | カフェイン量 |
---|---|
玉露(100ml) | 160mg |
ドリップコーヒー(100ml) | 60mg |
紅茶(100ml) | 30mg |
せん茶(100ml) | 20mg |
ほうじ茶(100ml) | 20mg |
ウーロン茶(100ml) | 20mg |
玄米茶(100ml) | 20mg |
[文部科学省/日本食品標準成分表2015年版より]
このほか、コーラなどの清涼飲料水にもカフェインが含まれており、とくにエナジードリンクは1本あたりコーヒー2杯分のカフェイン量を含むものもあります。
カフェインは適量を摂取することで、頭が冴え、眠気を覚ます効果があります。
しかし、過剰に摂取すると中枢神経系の刺激によるめまい・心拍数の増加・不安・震え・不眠や、下痢・吐き気などの健康被害をもたらすことがあると、農林水産省のwebサイトでも表記されています。とくに、子どもや妊婦、授乳中の方、カフェインに敏感な方は注意が必要。飲用を控えたり、1日に何本も飲まないほうがベターです。
国際機関などでも、食品からのカフェイン摂取に関して注意喚起がされており、世界保健機関(WHO)の場合は、妊婦に対してコーヒーを1日3〜4杯までにすること、英国食品基準庁(FSA)の場合はWHOよりも厳しく、妊娠中の女性に対して1日あたりのカフェイン摂取量を200mg(マグカップでコーヒー2杯程度)に制限するよう求めています。さらに、カナダ保健省(HC)では、1日あたりのカフェイン摂取量として、健康な成人で400mg(マグカップでコーヒー約3杯)までとしています。
農林水産省のwebサイトでも、カフェインを長期的に摂取することで、人によっては高血圧リスクが高くなる可能性があること、妊婦が高濃度のカフェインを摂取すると胎児の発育を阻害(低体重)する可能性があると注意を呼びかけています。
カフェインを避けているのは妊娠中や授乳中の女性だけではありません。2015年に日本でもカフェイン中毒による死亡例が大きく報道されてから、カフェイン摂取量に対する意識が高まりました。
子どもやお年寄りはもちろん、若くてもカフェインの影響を受けやすい体質の人もいます。また、午後5時以降はカフェインの摂取を控え、睡眠の質を高めるという人も珍しくありません。
カフェインを含む飲み物の代表格ともいえるコーヒーすらも、デカフェ(カフェインレス)コーヒー豆の輸入量が2014年頃から増加傾向で(全日本コーヒー協会調べ)、このことからもカフェインを含まない飲み物が、多くの人に求められていることがわかります。
カフェインゼロ飲料は、時間帯も飲む人も選ばず、“いつでも・どこでも・誰とでも”楽しめるのが最大の魅力。家族や友人たちと食事や、バーベキュー、キャンプなどのレジャー、仕事のブレイクタイムなどな、どんなシチュエーションでも安心して飲めるのです。
カロリーゼロ、糖質ゼロなど「◯◯ゼロ」な商品が続々登場するなか、ついにペットボトル飲料界もカフェインゼロのデカフェ飲料ブームの兆しが……。
2017年5月にペットボトル入り緑茶飲料で唯一、ペットボトル入りカフェインゼロ「キリン 生茶デカフェ」(2017年4月SVPジャパン調べ)を発売したキリンビバレッジが、8月には「キリン 午後の紅茶 ストレートティー デカフェ」を発売。同社調べによる意識調査では約25%の人が「カフェイン摂取を制限するときがある」と回答しています。
かくいう私も、かなりのコーヒー党なので、お茶はカフェインゼロを選んで飲んでいます。
本当は緑茶が好きなのですが、朝・通勤中・会議中と午前中だけで少なくとも3杯はコーヒーを飲んでしまうので、お茶は決まってカフェインゼロのルイボスティーか麦茶をしぶしぶ……。
というのも、ペットボトル飲料でカフェインゼロのものは、緑茶を含まないブレンド茶か、麦茶。味にさほど選択肢がなかったんです……。
もちろん、ブレンド茶も麦茶もおいしいのですが、個人的にはサラッと飲みやすいぶん、味に慣れてしまって「いっぷく(リフレッシュ)」感をそれほど楽しめませんでした。
よくお茶を飲む全国の20歳以上の男女1000人を対象に調査したところによると、男女ともに約9割が好きなお茶を「緑茶」と回答しています(株式会社ネオマーケティング/2016年11月21日〜22日調査)。
また、緑茶を飲む頻度については18.3%が「1日3回以上」と最も多く回答。さらに、緑茶を飲みたくなるタイミングについては52.1%が「食事中」、47%が「食後」、36.2%が「休憩時間」、32.4%が「おやつを食べるとき」、そして32.1%が「リラックスしたいとき」と回答しています(いずれも20歳以上の全国男女1500名が回答/ライフメディア リサーチバンク調べ/2014年9月24日〜27日)。
つまり、緑茶は老若男女問わず、みんなが大好きな“ソウルドリンク”であり、食事をするときも、甘いものを食べるときも、ほっこりするときにも欠かせない“相棒”のような飲み物なのです。
1日何度も飲みたいがゆえに、気になるのはやっぱりカフェイン……。そんななか、彗星のごとく登場したのが「生茶 デカフェ」です。
2017年5月に発売されましたが、さらにおいしくなってリニューアルしたとのことで、早速飲んでみました。